週刊SPAの北村尚紀さんから、森住卓写真集 「福島第一原発 風下の村」の案内を頂いたのでご紹介します。
この写真集は僕自身、飯館村の酪農家長谷川健一さん宅に伺い、体感した、
死の灰で現実に汚染されてしまった「悲しさや悔しさ」を如実に表現しています。
福島原発事故から約10ヶ月経った現在も、いまだに数えきれない人々が被爆し、厳しい状況に置かれていることを、
遠方の私達も忘れてはいけません。
この本を是非見て、その一端を感じ、考えてもらえればと思います。
森住卓写真集「福島第一原発 風下の村」/扶桑社
12月15日、フォトジャーナリスト森住卓さんの写真集、
「福島第一原発 風下の村」を発売しました。
3月15日以降、原発30km圏外でありながら高濃度に汚染された
飯舘村の人々の姿を、森住さんは撮り続けていました。
できるだけ多くの人に飯舘の現状を知ってもらうため、できるだけ安くつくろうとい
うことで、
帯もカバーも見返しもなくして、税込み1000円という低価格でつくりました。
週刊SPA!編集部 北村
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福島第一原発風下の村 森住卓写真集
内容紹介
北西の風によって運ばれた放射能雲は福島第一原発から40km離れた飯舘村に「黒い雨」を降らせた。
豊かな自然に囲まれ、独自の村づくりをしてきた福島県飯舘村。この静かで平和な村から、原発事故が多くのものを奪っていった。
村の汚染度が周辺より高いことは明らかだったにもかかわらず、国はコンパスで線を引いたように同心円状の避難区域を設定。
原発から30km圏外だった飯舘村の人々の避難は、1か月以上も後になった。しかも、住宅も仕事も避難費用も、
何の補償も決められないままの避難勧告だった。
著者は3月15日以降、何度となく飯舘村を訪れ、そんな村民たちの姿を記録し続けた。
チェルノブイリ、セミパラチンスク等、世界各地で放射能汚染の現場を歩いてきた写真家が記録した「風下の村」の姿とは。
著者について
森住 卓(もりずみ たかし)
1951年生まれ、フォトジャーナリスト。1994年より世界の核実験場の被曝者を取材開始する。
セミパラチンスク、チェルノブイリ、イラク南部等、放射能汚染された地域の現状を写真でリポート。
著書に『イラクからの報告』(小学館文庫)、『私たちは今、イラクにいます』(講談社)、
『核に蝕まれる地球』(岩波書店)、『イラク-占領と核汚染』『沖縄戦「集団自決」を生きる』(ともに高文研)、
写真で見る「シリーズ核汚染の地球」全3巻(新日本出版社)など。
2011年3月11日以後、福島県内の取材を集中的に行っている。